【偽物パールの見分け方】プロのジュエラーが実践している方法をご紹介|本物の真珠の種類を完全ガイド
真珠(パール)は、カジュアルな普段使いからフォーマルな冠婚葬祭まで、様々なシーンで活躍する身近な宝石です。 しかし、市場には多くの偽物パールが出回っており、本物と偽物を見分ける知識は非常に重要です。
この記事では、プロのジュエラーが実践している偽物パールの見分け方、本物の真珠の種類までを詳しく解説していきます。
偽物パールとは?種類別の特徴と見分け方

偽物パールは、材質や製法によって様々な種類があります。それぞれの特徴を知ることで、より正確な見分けが可能になります。
偽物パールの種類とそれぞれの特徴を見ていきましょう。
ガラスパール
ガラスビーズを核とし、その表面に「真珠箔」や「パール塗料」と呼ばれる特殊な塗料を何層にも重ねて作られる人工真珠の一種です。これにより、まるで本物の真珠のような輝きを再現しています。
ガラスパールは、光沢が非常に強く、キメの細かい表面が特徴とされています。そのため、普段使いのアクセサリーとして人気があります。ガラスが核であるため、多様な形状に加工しやすく、丸型だけでなくオーバル型など、様々なデザインのアクセサリーに活用されています。
またプラスチックパールと比較して適度な重みがあり、より本物に近い重量感があります。キメが細かく美しい輝きと微妙な色合いが特徴で、繊細な美しさから高級感を感じさせる仕上がりになります。
しかし、ガラスパールは本物の真珠が持つような自然で奥深い輝きとは異なり、ギラギラとした光沢感を放ちます。
本物の真珠は真珠層を構成するアラゴナイト結晶から、優しく奥深い光沢が生まれるため、光沢の違いは本物と偽物を見分ける重要なポイントになります。
コットンパール
綿を圧縮したものを核とし、その表面にパール加工を施して作られる日本発祥の模造真珠です。
非常に軽い点が最大の特徴であり、本物の真珠の約6分の1程度の重さしかないと言われています。この軽さを活かし、大粒やボリューム感のあるデザインのアクセサリーによく用いられます。また、コットンパールは綿の繊維による独特なデコボコとした表面の質感と、セミマットで落ち着いた光沢感が特徴です。
これにより、本物の真珠とは異なる、ナチュラルで温かみのある風合いを醸し出しています。
コットンパールは、その軽さから長時間身につけていても疲れにくく、カジュアルなファッションとの相性が良いため、普段使いのアクセサリーとして近年人気を集めています。
しかし、水に弱いという性質があるため、汗や雨などの水濡れには注意が必要です。本物の真珠のような重厚感や奥深い光沢はなく、表面がデコボコしている点、そしてその軽さが、コットンパールと本物の真珠を見分けるポイントになります。
プラスチックパール
プラスチックを核とし、その表面に真珠箔と呼ばれるパール塗料を施して作られる模造真珠です。
非常に安価で製造できるため、大量生産が可能であり、手軽なアクセサリーとして広く普及しています。プラスチックパールは、他の偽物パールと比較しても特に軽量であり、手に取るとその軽さが際立ちます。
また、表面は非常にツルツルとしており、ガラスパールのようなしっとりとした質感や、本物の真珠に見られる微細な凹凸は感じられません。光沢についても、ガラスパールのような強い輝きはなく、プラスチック特有のどこか平坦で安っぽい光沢が特徴です。耐久性も低く、長期間の使用や摩擦によって表面の真珠箔が剥がれやすく、中のプラスチックが露出してしまうことがあります。
このような軽さや表面の質感、光沢の安っぽさが、プラスチックパールと本物の真珠を見分ける重要なポイントとなります。
貝パール
本物の真珠に最も近い質感を持つ模造真珠の一種で、「シェルパール」とも呼ばれます。
養殖真珠の核と同じ、天然の貝殻を球体に成形したものを原珠として使用し、その表面に真珠箔やパール塗料を何層も塗り重ねて作られています。この製法により、本物の真珠のような深みのある光沢や、特有の虹色の輝きが再現されており、見た目や重量感が本物に非常に近いことが特徴です。
特に日本国内で製造される「ミガキ貝パール」は、熟練の技術で表面が艶やかに磨かれることで、オーロラのような干渉色が生まれ、まるで本物の真珠のようなテリと光沢感を持つことから「人工パール」とも呼ばれています。
貝パールと本物の真珠を見分ける際には、いくつかのポイントがあります。
まず、貝パールは人工的に作られるため、全ての粒が均一な大きさ、形、色をしており、表面が非常に滑らかでツルツルしています。
一方、本物の真珠は自然の産物であるため、ひとつひとつの粒に微妙な凹凸や色ムラ、サイズや形の違いが見られます。また、真珠同士を軽くこすり合わせると、本物の真珠はざらざらとした引っかかる感触がありますが、貝パールは滑らかなためツルツルと滑ります。
さらに、ブラックライトを当てた場合、本物の真珠は真珠層に含まれる有機物質の特性により青白い蛍光を発しますが、貝パールは光らないか、表面だけが光を反射します。
貝パールは本物の真珠に比べて酸、熱、水に弱く、摩擦によって表面の塗料が剥がれたり、黄ばみが生じたりする可能性があるため、取り扱いには注意が必要です。
本物パールと偽物パールの見分け方:6つのチェックポイント

本物の真珠と偽物パールを見分けるためには、いくつかのチェックポイントがあります。表面の質感や光沢、触ったときの温度、重さなどに注目することで、その真贋をある程度判断することが可能です。ここでは、特に重要となる6つのチェックポイントをご紹介します。
均等な見た目
本物の真珠は自然に生成されるため、色、大きさ、形がそれぞれ微妙に異なります。
完璧に均一な色合いや形状の真珠は、偽物である可能性が高いです。一方で、偽物パールは人工的に作られるため、全ての粒が均一な見た目をしています。
特に、真珠のネックレスなどで全ての粒が完璧に揃っている場合は、偽物を疑うべきでしょう。
肌触り
本物の真珠と偽物のパールを見分ける方法として、肌触りの違いは重要なポイントです。
本物の真珠は、触れた際にひんやりとした感触があり、それは真珠層が持つ特有の性質によるものです。対照的に、偽物のパールは触れるとすぐに温かくなるか、生ぬるい感触がします。
ただし、ガラスパールのように、一時的にひんやりとした感触があるものも存在するため、肌触りだけでなく他の見分け方と組み合わせて判断することが重要です
質感
本物の真珠は、その表面に微細な凹凸があり、触るとザラっとした感触があります。この特徴は、真珠層が積み重なって形成されるため自然に生じるものです。
また、本物の真珠同士を軽くこすり合わせると、微細な凹凸が引っかかり、キュッというような独特の感触が生じます。一方、偽物のパールは人工的に作られているため、表面が均一でツルツルしており、滑らかな感触が特徴です。こすり合わせても抵抗がなく、滑るような感触があります。
この質感の違いは、本物と偽物を見分ける上で非常に重要なポイントとなります。
重量感
本物の真珠は、手にした時にずっしりとした重みを感じることが特徴です。これは、真珠が持つ密度によるものです。一方、偽物のパールは、素材によって重みが異なります。
例えば、コットンパールやプラスチックパールは非常に軽く、手に取るとその軽さがすぐにわかります。また、貝パールは本物に近い重みがありますが、本物の真珠が持つ独特のずっしりとした重みには及ばないため、この差が本物と偽物を見分けるポイントになります。
この重量感の違いを比較することで、真珠の真贋を判断する手助けとなるでしょう。
加工穴
本物の真珠は、穴の断面が綺麗で、真円に近い形状をしている点が特徴です。
これは、真珠の核に正確に穴を開け、その周りに真珠層が均一に形成されるためです。一方、偽物のパールは、穴の周りの真珠箔が剥がれていたり、穴がふさがっていたりすることがあります。
これは、真珠箔の塗りが不均一であったり、安価な製法であることによるものです。また、穴の形状がいびつであったり、中心からずれていたりする場合も偽物の可能性が高いといえます。
ブラックライトを当てる
ブラックライトを当てて蛍光反応を確認する方法は、本物の真珠と偽物を見分ける上で非常に有効な手段の一つです。
本物の真珠は、母貝の体内で生成される際に含まれる有機物質の特性により、ブラックライト(紫外線)を照射すると青色から緑色の蛍光を発します。特にアコヤ真珠の場合は、鮮やかなエメラルドグリーンに輝くことが多いとされています。これは、真珠層を構成するアラゴナイト結晶が紫外線を吸収し、可視光として放出する「蛍光性」によるものです。
一方、偽物のパールは、ブラックライトを当てても光らないか、異なる色の光を発することが一般的です。
例えば、プラスチックパールやガラスパールといった模造真珠の多くは、蛍光反応を示しません。 ただし、中には蛍光塗料が施された精巧な偽物も存在するため、ブラックライトによる判断だけでは100%確実とは言い切れません。
そのため、この方法は他の見分け方と組み合わせて総合的に判断する際の重要なポイントとして活用することをおすすめします。
専門家に本物と偽物を見分けてもらう

本物の真珠と偽物のパールを見分ける自信がない場合は、専門家へ相談することが最も確実な方法です。特に精巧に作られた貝パールなどは、見た目や重さが本物の真珠に非常に近いため、一般の方が見分けるのは難しいでしょう。 日本では、真珠に関する高い専門知識と豊富な経験を持つ専門家がいます。
例えば、「(一社)日本真珠振興会」が認定するパールシニアアドバイザーは、真珠の品質に関する専門知識を持っています。彼らは、本物の真珠が持つ特有の巻きや照り、微細な成長痕などを総合的に判断し、その品質を見極めるサポートをしてくれます。ただし、日本真珠振興会自体が真贋鑑定を無料で行っているという情報は見当たりませんでした。真贋の確認や鑑別書の作成には費用が発生する場合がほとんどです。
しかし、買取業者の中には、買取を前提とした無料査定を行っているところもあります。例えば、パールブティックでは、買取不成立の場合でも鑑定額は無料と謳っています。また、エアリユースや福ちゃんなども、無料査定を実施している真珠買取専門業者として挙げられます。真珠の専門家による客観的な意見を聞くことで、高価な本物の真珠を購入する際や、手持ちの真珠の価値を知りたい場合など、安心して真珠を取り扱うことができるでしょう。
本物の真珠を賢く購入するために知っておきたい豆知識
本物の真珠を賢く購入するためには、種類ごとの特徴を理解することが重要です。アコヤ真珠、淡水真珠、白蝶真珠、黒蝶真珠にはそれぞれ異なる魅力があります。これらの知識を得ることで、目的に合った真珠を選べるようになります。また、品質を見極めるポイントとして、「巻き」「照り」「形」「キズ」「色」「大きさ」の6つの要素に注目しましょう。
本物の真珠の種類

本物の真珠には主に4つの種類があり、それぞれ異なる特徴と魅力を持っています。 種類ごとの特性を理解することで、用途や好みに合わせて真珠を選び、その美しさをより深く楽しむことができます。
アコヤ真珠の特徴
アコヤ真珠は、日本を代表する本真珠で、アコヤ貝を母貝として日本近海で養殖されています。主に3mmから11mm程度のサイズで、真円に近い美しい形状と、きめ細やかな光沢が特徴です。
色はホワイト、クリーム、イエロー、ブルーなどがあり、特に冠婚葬祭などのフォーマルな場面で重宝される定番の真珠として知られています。アコヤ真珠は有核養殖によって生産され、その繊細で上品な輝きは、多くの人を魅了しています。その品質は、巻き、照り、形、キズ、色、大きさの6つの要素で評価され、中でも巻きの厚さや照りの強さが重視されます。
特に最高品質のアコヤ真珠は「花珠真珠」と呼ばれ、非常に高い価値を持っています。アコヤ真珠は、世代を超えて受け継がれるジュエリーとして、日本国内だけでなく世界中で愛されています。
淡水真珠の特徴
淡水真珠は、主に中国の湖や川といった淡水域に生息するイケチョウガイを母貝として養殖される真珠です。アコヤ真珠とは異なり、核を入れずに養殖する「無核養殖」が一般的であるため、真珠層が厚く、様々な形や色のバリエーションが生まれるのが大きな特徴と言えます。
大きさは1mm程度の小粒なものから、非常に大粒なものまで多岐にわたり、色合いもホワイト、オレンジ、バイオレットなど、多彩な色味が存在します。 かつては低品質で安価なものが大量に生産されるイメージがありましたが、近年では養殖技術の向上により、アコヤ真珠に引けを取らないほど美しい光沢と巻きを持つ高品質な淡水真珠も多く生産されています。
特に、真円に近い形状でテリが良いものは希少価値が高く、その美しさから人気を集めています。リーズナブルな価格帯でありながら、カジュアルからフォーマルまで幅広いシーンで活用できる汎用性の高さも魅力の一つです。
南洋白蝶真珠の特徴
南洋白蝶真珠は、主にオーストラリア、インドネシア、フィリピン、ミャンマーといった南洋の温かい海域に生息する「白蝶貝(シロチョウガイ)」を母貝として養殖される真珠です。この真珠の最大の特徴は、「真珠の女王」とも称されるその圧倒的な大きさです。
一般的に8mmから20mm程度のサイズがあり、特に大粒なものが多く見られます。また、南洋白蝶真珠は、その色合いによって「ゴールドリップ」と「シルバーリップ」という種類に分けられます。ゴールドリップの真珠は、その名の通り、イエローからゴールデンカラーの豊かな色合いが特徴で、華やかでゴージャスな印象を与えます。
一方、シルバーリップの真珠は、シルバーからホワイトのクールで上品な色合いが特徴で、洗練された美しさを際立たせます。これらはすべて核を入れて養殖される有核養殖の海水真珠であり、アコヤ真珠と似た丸い形状を持つものも多いですが、アコヤ真珠よりも大粒で、まるでピカピカと輝くような強い光沢が魅力です。
存在感のある輝きは、フォーマルな場での装いにふさわしく、見る人を魅了するでしょう。
タヒチ黒蝶真珠の特徴
タヒチ黒蝶真珠は、その名の通りタヒチを主な産地とする黒真珠で、黒蝶貝という特定の母貝から生まれます。この真珠は、7mmから18mm程度の比較的大きなサイズが特徴で、その存在感は他の真珠とは一線を画します。色はブラック系グリーン、ブラック系レッド、ゴールド、グレーなど多岐にわたり、一つとして同じ色合いは存在しません。
特に、鮮やかなグリーン系の光沢を持つものは「ピーコック」と呼ばれ、希少価値が高いとされています。タヒチ黒蝶真珠は有核養殖によって育てられる海水真珠であり、独特の深みのある色合いと神秘的な輝きが最大の魅力です。その美しさは、フォーマルな装いはもちろん、カジュアルなファッションにも洗練された印象を与え、幅広いシーンで愛されています。黒真珠の中でも特に有名で、そのエキゾチックな魅力は多くの人々を惹きつけています。
さらに深掘り…真珠の品質や価値

真珠の品質と価値を深く理解するためには、鑑別書や価格の違い、真珠の種類による価値、輝きや性質の違い、そして日本の真珠の美しさについて掘り下げていくことが重要です。 鑑別書は、真珠の品質を客観的に証明する公的な書類で、真珠の種類、サイズ、形、色、巻き、照り、キズの有無など、詳細な情報が記載されています。
特に高価な真珠を購入する際には、この鑑別書が品質と価値を保証する重要な要素となります。 真珠の価格は、これらの品質要素の組み合わせによって大きく変動します。例えば、真円に近く、巻きが厚く、強い照りを持ち、キズが少ない大粒の真珠ほど高価になります。真珠の種類によっても価値は異なり、希少性の高いアコヤ真珠の花珠や、大粒で美しい南洋白蝶真珠、タヒチ黒蝶真珠などは高値で取引される傾向があります。
一方、淡水真珠は比較的安価ですが、近年では養殖技術の向上により、高品質なものが増え、その価値も高まっています。 また、日本は古くから真珠の養殖技術が発展しており、特にアコヤ真珠は「日本の真珠」として世界中で高い評価を得ています。その繊細な美しさと品質の高さは、日本の真珠養殖技術の結晶と言えるでしょう。
これらの知識を持つことで、真珠選びの際に、より賢く、自身のニーズに合った一品を見つけることができるはずです。
鑑定書
真珠のネックレスなどの高価なジュエリーの購入や、受け継いだ真珠の価値を知りたい場合、専門の鑑定機関が発行する鑑定書は、その品質と価値を客観的に証明する重要な書類となります。一般の消費者が真珠の品質を正確に見分けることは非常に難しいため、鑑定書は信頼できる判断基準となるでしょう。
特に、「真珠科学研究所」と「真珠総合研究所」という国内の二つの鑑定機関は、長年の実績と高い専門性から信頼性が高く評価されており、これらの機関が発行する鑑定書は、真珠の購入や価値判断において非常に有効な参考資料となります。これらの鑑定機関では、真珠の巻き、照り、形、キズ、色、大きさといった品質を構成する要素を詳細に分析し、その結果を明確に記載しています。
例えば、最高品質のアコヤ真珠に与えられる「花珠真珠」の鑑別書は、これらの鑑定機関での厳格な検査基準を満たした真珠にのみ発行され、その品質を保証するものです。鑑定書は、真珠の客観的な評価を知るだけでなく、将来的な資産価値を証明する意味でも大切なものです。
一方で、これら以外の鑑定機関が発行する鑑定書については、信頼性や評価基準が不明確な場合もあるため、十分に注意が必要です。信頼できる鑑定機関の鑑定書を確認することで、安心して高品質なネックレスを手に入れることができます。
価値の違い
真珠の価格は、その品質に大きく左右されるのが一般的です。しかし、異なる種類の真珠間でも、価格に顕著な違いが見られます。例えば、アコヤ真珠は、日本産の本真珠として高い品質と希少性から比較的高価な傾向にあります。特に「花珠真珠」と呼ばれる最高品質のアコヤ真珠は、非常に高値で取引されています。
一方、淡水真珠は、無核養殖が主流で大量生産が可能であるため、一般的にアコヤ真珠よりも手頃な価格帯で入手できます。近年では高品質な淡水真珠も増えており、価格と品質のバランスが良い選択肢として人気です。 南洋白蝶真珠やタヒチ黒蝶真珠は、その希少性と大粒で独特の輝きを持つことから、アコヤ真珠よりもさらに高価になることが多いです。
特に、南洋白蝶真珠のゴールデンカラーやタヒチ黒蝶真珠のピーコックカラーは、その美しさから非常に高い価値を持ちます。このように、真珠の種類によって、養殖方法、産地、希少性、そして市場の需要が異なるため、価格にも大きな差が生じるのです。したがって、真珠を選ぶ際には、単に品質だけでなく、これらの種類の違いも考慮することが、賢い選択につながります。
真珠の種類による価値
真珠の価値は、その種類によって大きく異なります。特に、同じ約10mmのホワイト系真珠を比較した場合、アコヤ真珠、南洋白蝶真珠、淡水真珠の順に価値が高い傾向が見られます。この価格差は主に希少性から生じており、アコヤ真珠が他の真珠よりも高値で取引される理由となっています。
アコヤ真珠は一般的に小粒なものが多く、10mmを超える大粒のものは非常に希少価値が高いです。アコヤ貝は南洋白蝶貝やイケチョウガイと比較して体が小さく、大きな真珠を育むことが難しいため、10mmのアコヤ真珠は市場に出回る数が限られています。その結果、需要に対して供給が追いつかず、他の種類の10mm真珠と比較して相対的に価格が高くなる傾向があるのです。
一方で、南洋白蝶真珠や淡水真珠は、母貝のサイズが大きいため、比較的容易に大粒の真珠を生産できます。そのため、10mmサイズの真珠であっても、アコヤ真珠ほどの希少性はなく、価格もアコヤ真珠よりは手頃な価格帯となることが一般的です。このように、真珠の種類ごとの生産背景や希少性が、その市場価値に大きく影響を与えているといえます。
真珠の種類による輝きや性質の違い
真珠は種類によって輝き方や性質に違いがあり、一見似ていてもその魅力は大きく異なります。例えば、アコヤ真珠、南洋白蝶真珠、淡水真珠は、それぞれ「てり」(色彩を伴う輝き)の出方が独特です。アコヤ真珠は、日本の海で育まれる真珠で、繊細で上品な虹色の輝き(干渉色)が特徴です。特に、その光沢はきめ細やかで、フォーマルな場面で重宝されることが多いです。
一方、南洋白蝶真珠は、主に南洋の温かい海域で採れる大粒の真珠で、「真珠の女王」とも称されます。その輝きはアコヤ真珠とは異なり、まるでピカピカと輝くような強く存在感のある光沢が特徴です。イエローからゴールデン、シルバーからホワイトまで、豊かな色合いも魅力の一つです。
また、淡水真珠は、湖や川で養殖される真珠で、核を持たない無核養殖が一般的です。このため、真珠層が非常に厚く、様々な形や色のバリエーションがあります。輝きはアコヤ真珠や南洋白蝶真珠のような強い光沢よりも、より優しく、内側からにじみ出るような温かみのある光沢が特徴です。
近年では養殖技術の向上により、真円に近い高品質な淡水真珠も多く生産されており、カジュアルからフォーマルまで幅広いシーンで活用できます。このように、真珠の種類によって輝きの性質や色合い、形、そしてそれぞれが持つ独自の美しさが異なるため、ご自身の好みや用途に合わせて選ぶことが大切です。
日本の真珠の美しさ
日本の真珠、特にアコヤ真珠は、世界に誇る唯一無二の美しさを持つとされています。その魅力は、しっとりとした奥深い輝き、「テリ」に集約されており、真珠科学研究所の専門家もアコヤ真珠が世界最高位であると評価しています。
この独特の輝きは、真珠層が光を透過・反射・干渉させることで生まれる複雑な光学効果によるもので、他の真珠では見られない繊細な美しさを醸し出しています。
アコヤ真珠のテリは、ピカピカと強い光を放つ淡水真珠や南洋白蝶真珠とは異なり、内側からにじみ出るような、しっとりとした上品な光沢が特徴です。この奥ゆかしい輝きこそが、日本の真珠が世界中で高く評価される理由であり、冠婚葬祭などのフォーマルな場はもちろん、日常使いでもさりげなく品格を添えてくれます。
アコヤ真珠は、その歴史と伝統に裏打ちされた品質と、日本人の美意識が凝縮されたような繊細な輝きによって、多くの人々を魅了し続けています。
パールネックレスの修理
パールネックレスの修理は、真珠のデリケートな性質を考慮すると、専門知識と技術を持つプロのジュエラーに依頼することが最も安心です。パールネックレスは、長年の使用によって糸が緩んだり、切れたりするトラブルが多く発生します。特に、真珠を繋いでいる糸は経年劣化により強度を失い、突然切れて真珠が散らばってしまうというケースも少なくありません。また、汗や皮脂、化粧品などが付着することで真珠の表面が変質し、光沢が失われることもあります。
一般的な修理内容としては、糸の交換やクラスプ(留め具)の修理・交換が挙げられます。糸の交換では、真珠の穴の大きさに合わせてシルク糸やナイロンコートワイヤーなど適切な素材を選び、真珠の間に一つ一つ結び目を作る「オールノット」という手法で通し直すことが一般的です。このオールノット加工は、万が一糸が切れた際にも真珠が全て散らばるのを防ぐ役割も果たします。
また、クラスプが壊れてしまった場合は、同じデザインの新しいものに交換したり、使いやすいマグネットタイプのものに付け替えたりすることも可能です。これらの修理は、真珠の特性を熟知した職人によって丁寧に行われることで、ネックレスの美しさと耐久性を回復させることができます。
費用は修理内容や真珠の数、使用する素材によって異なりますが、事前に見積もりを依頼し、納得した上で修理を進めることが重要です。専門家による適切な修理は、大切なパールネックレスを長く愛用するために欠かせません。
真珠のお手入れはRITZ GLANDEへご相談ください

真珠は「生きている宝石」とも呼ばれるほど繊細で、その美しさを保つには適切なお手入れが不可欠です。 ご使用後に付着した汗や化粧品は、真珠の主成分である炭酸カルシウムを溶かし、表面に微細な凹凸を生じさせます。これにより光が乱反射し、真珠本来の「テリ」(輝きと透明感)が失われ、曇った外観になってしまうのです。
RITZGLANDEでは、このデリケートな真珠の輝きを蘇らせる「パールリフレッシャー」を北海道で唯一導入しています。この特殊な装置は、真珠専用の特殊な研磨剤を練り込んだブラシを使用し、真珠表面をミクロレベルで研磨します。これにより、酸性物質によって侵された表層を正常な状態に戻し、真珠が持つ本来の輝きと透明感を復活させることが可能です。
ご自身でのお手入れに不安がある方や、長年愛用している真珠の輝きが失われてきたと感じる方は、ぜひ一度RITZGLANDEにご相談ください。 プロのジュエラーがお客様の大切な真珠を丁寧に扱い、再び美しい輝きを取り戻します。
まとめ:賢く真珠を選び、日常を豊かに
この記事では、偽物パールの種類、本物との見分け方、そして本物の真珠の種類について詳しく解説しました。これらの知識を習得することで、真珠選びの際に失敗するリスクを減らし、自信を持ってジュエリーを楽しむことができます。
本物の真珠は、その品質を「巻き」「照り」「形」「キズ」「色」「大きさ」の6つの要素で判断し、特に「巻き」は耐久性にも影響する重要な要素です。
カジュアルなシーンではイミテーションパールを、フォーマルなシーンでは本物の真珠を使い分けることで、真珠をあなたの日常に賢く取り入れ、装いを豊かにしてください。
真珠はデリケートな宝石なので、使用後は汗や化粧品を拭き取り、高温多湿を避けて保管するなど、適切なお手入れを行うことで美しい輝きを長く保つことができます。
RITZ GLANDEについて

RITZ GLANDEは北海道札幌市に店舗を構える、ジュエリー修理・リフォーム・リペア専門店です。
当店は、お客様が気軽に何でも相談出来るアットホームなお店作りをコンセプトにしています。明るく親しみやすいスタッフが笑顔でお迎えさせて頂きます。お客様にリラックス頂いた中で、ジュエリーの相談、要望をしっかりお聞きし、サポートさせていただきます。
お店は全国的にも珍しく店内工房を構え、経験豊富なジュエリー職人やデザイナーも常駐しています。他にも専門のジュエリーコーディネーターがお客様の様々なニーズに柔軟かつ迅速に対応させて頂きます。
その他にも、ダイヤモンドの世界的権威で知られるGIAの資格を持つ鑑定士なども在籍してますので、お客様からも信頼され安心してご利用頂いております。相談、お見積もりはいつでも無料ですので、ジュエリーについての気になることは何でもお気軽に相談してみて下さい。
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道外からのご依頼もたくさんいただいております。
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