【偽物パールの見分け方】プロのジュエラーが実践している方法をご紹介|本物の真珠の種類を完全ガイド
真珠(パール)は、カジュアルな普段使いからフォーマルな冠婚葬祭まで、様々なシーンで活躍する身近な宝石です。 しかし、市場には多くの偽物パールが出回っており、本物と偽物を見分ける知識は非常に重要です。
この記事では、プロのジュエラーが実践している偽物パールの見分け方、本物の真珠の種類までを詳しく解説していきます。
偽物パールとは?種類別の特徴と見分け方
偽物パールは、材質や製法によって様々な種類があります。それぞれの特徴を知ることで、より正確な見分けが可能になります。
偽物パールの種類とそれぞれの特徴を見ていきましょう。
ガラスパール
ガラスビーズを核とし、その表面に「真珠箔」や「パール塗料」と呼ばれる特殊な塗料を何層にも重ねて作られる人工真珠の一種です。これにより、まるで本物の真珠のような輝きを再現しています。
ガラスパールは、光沢が非常に強く、キメの細かい表面が特徴とされています。そのため、普段使いのアクセサリーとして人気があります。ガラスが核であるため、多様な形状に加工しやすく、丸型だけでなくオーバル型など、様々なデザインのアクセサリーに活用されています。
またプラスチックパールと比較して適度な重みがあり、より本物に近い重量感があります。キメが細かく美しい輝きと微妙な色合いが特徴で、繊細な美しさから高級感を感じさせる仕上がりになります。
しかし、ガラスパールは本物の真珠が持つような自然で奥深い輝きとは異なり、ギラギラとした光沢感を放ちます。
本物の真珠は真珠層を構成するアラゴナイト結晶から、優しく奥深い光沢が生まれるため、光沢の違いは本物と偽物を見分ける重要なポイントになります。
コットンパール
綿を圧縮したものを核とし、その表面にパール加工を施して作られる日本発祥の模造真珠です。
非常に軽い点が最大の特徴であり、本物の真珠の約6分の1程度の重さしかないと言われています。この軽さを活かし、大粒やボリューム感のあるデザインのアクセサリーによく用いられます。また、コットンパールは綿の繊維による独特なデコボコとした表面の質感と、セミマットで落ち着いた光沢感が特徴です。
これにより、本物の真珠とは異なる、ナチュラルで温かみのある風合いを醸し出しています。
コットンパールは、その軽さから長時間身につけていても疲れにくく、カジュアルなファッションとの相性が良いため、普段使いのアクセサリーとして近年人気を集めています。
しかし、水に弱いという性質があるため、汗や雨などの水濡れには注意が必要です。本物の真珠のような重厚感や奥深い光沢はなく、表面がデコボコしている点、そしてその軽さが、コットンパールと本物の真珠を見分けるポイントになります。
プラスチックパール
プラスチックを核とし、その表面に真珠箔と呼ばれるパール塗料を施して作られる模造真珠です。
非常に安価で製造できるため、大量生産が可能であり、手軽なアクセサリーとして広く普及しています。プラスチックパールは、他の偽物パールと比較しても特に軽量であり、手に取るとその軽さが際立ちます。
また、表面は非常にツルツルとしており、ガラスパールのようなしっとりとした質感や、本物の真珠に見られる微細な凹凸は感じられません。光沢についても、ガラスパールのような強い輝きはなく、プラスチック特有のどこか平坦で安っぽい光沢が特徴です。耐久性も低く、長期間の使用や摩擦によって表面の真珠箔が剥がれやすく、中のプラスチックが露出してしまうことがあります。
このような軽さや表面の質感、光沢の安っぽさが、プラスチックパールと本物の真珠を見分ける重要なポイントとなります。
貝パール
本物の真珠に最も近い質感を持つ模造真珠の一種で、「シェルパール」とも呼ばれます。
養殖真珠の核と同じ、天然の貝殻を球体に成形したものを原珠として使用し、その表面に真珠箔やパール塗料を何層も塗り重ねて作られています。この製法により、本物の真珠のような深みのある光沢や、特有の虹色の輝きが再現されており、見た目や重量感が本物に非常に近いことが特徴です。
特に日本国内で製造される「ミガキ貝パール」は、熟練の技術で表面が艶やかに磨かれることで、オーロラのような干渉色が生まれ、まるで本物の真珠のようなテリと光沢感を持つことから「人工パール」とも呼ばれています。
貝パールと本物の真珠を見分ける際には、いくつかのポイントがあります。
まず、貝パールは人工的に作られるため、全ての粒が均一な大きさ、形、色をしており、表面が非常に滑らかでツルツルしています。
一方、本物の真珠は自然の産物であるため、ひとつひとつの粒に微妙な凹凸や色ムラ、サイズや形の違いが見られます。また、真珠同士を軽くこすり合わせると、本物の真珠はざらざらとした引っかかる感触がありますが、貝パールは滑らかなためツルツルと滑ります。
さらに、ブラックライトを当てた場合、本物の真珠は真珠層に含まれる有機物質の特性により青白い蛍光を発しますが、貝パールは光らないか、表面だけが光を反射します。
貝パールは本物の真珠に比べて酸、熱、水に弱く、摩擦によって表面の塗料が剥がれたり、黄ばみが生じたりする可能性があるため、取り扱いには注意が必要です。
本物パールと偽物パールの見分け方:6つのチェックポイント
均等な見た目
本物の真珠は自然に生成されるため、色、大きさ、形がそれぞれ微妙に異なります。
完璧に均一な色合いや形状の真珠は、偽物である可能性が高いです。一方で、偽物パールは人工的に作られるため、全ての粒が均一な見た目をしています。
特に、真珠のネックレスなどで全ての粒が完璧に揃っている場合は、偽物を疑うべきでしょう。
肌触り
本物の真珠と偽物のパールを見分ける方法として、肌触りの違いは重要なポイントです。
本物の真珠は、触れた際にひんやりとした感触があり、それは真珠層が持つ特有の性質によるものです。対照的に、偽物のパールは触れるとすぐに温かくなるか、生ぬるい感触がします。
ただし、ガラスパールのように、一時的にひんやりとした感触があるものも存在するため、肌触りだけでなく他の見分け方と組み合わせて判断することが重要です
質感
本物の真珠は、その表面に微細な凹凸があり、触るとザラっとした感触があります。この特徴は、真珠層が積み重なって形成されるため自然に生じるものです。
また、本物の真珠同士を軽くこすり合わせると、微細な凹凸が引っかかり、キュッというような独特の感触が生じます。一方、偽物のパールは人工的に作られているため、表面が均一でツルツルしており、滑らかな感触が特徴です。こすり合わせても抵抗がなく、滑るような感触があります。
この質感の違いは、本物と偽物を見分ける上で非常に重要なポイントとなります。
重量感
本物の真珠は、手にした時にずっしりとした重みを感じることが特徴です。これは、真珠が持つ密度によるものです。一方、偽物のパールは、素材によって重みが異なります。
例えば、コットンパールやプラスチックパールは非常に軽く、手に取るとその軽さがすぐにわかります。また、貝パールは本物に近い重みがありますが、本物の真珠が持つ独特のずっしりとした重みには及ばないため、この差が本物と偽物を見分けるポイントになります。
この重量感の違いを比較することで、真珠の真贋を判断する手助けとなるでしょう。
加工穴
本物の真珠は、穴の断面が綺麗で、真円に近い形状をしている点が特徴です。
これは、真珠の核に正確に穴を開け、その周りに真珠層が均一に形成されるためです。一方、偽物のパールは、穴の周りの真珠箔が剥がれていたり、穴がふさがっていたりすることがあります。
これは、真珠箔の塗りが不均一であったり、安価な製法であることによるものです。また、穴の形状がいびつであったり、中心からずれていたりする場合も偽物の可能性が高いといえます。
ブラックライトを当てる
ブラックライトを当てて蛍光反応を確認する方法は、本物の真珠と偽物を見分ける上で非常に有効な手段の一つです。
本物の真珠は、母貝の体内で生成される際に含まれる有機物質の特性により、ブラックライト(紫外線)を照射すると青色から緑色の蛍光を発します。特にアコヤ真珠の場合は、鮮やかなエメラルドグリーンに輝くことが多いとされています。これは、真珠層を構成するアラゴナイト結晶が紫外線を吸収し、可視光として放出する「蛍光性」によるものです。
一方、偽物のパールは、ブラックライトを当てても光らないか、異なる色の光を発することが一般的です。
例えば、プラスチックパールやガラスパールといった模造真珠の多くは、蛍光反応を示しません。 ただし、中には蛍光塗料が施された精巧な偽物も存在するため、ブラックライトによる判断だけでは100%確実とは言い切れません。
そのため、この方法は他の見分け方と組み合わせて総合的に判断する際の重要なポイントとして活用することをおすすめします。
本物の真珠を賢く購入するために知っておきたい豆知識
本物の真珠の種類
本物の真珠には主に4つの種類があり、それぞれ異なる特徴と魅力を持っています。
日本の海で育まれるアコヤ真珠は、繊細な輝きと真円に近い形状が特徴で、冠婚葬祭などのフォーマルな場面で重宝されます。
一方、主に中国で養殖される淡水真珠は、リーズナブルな価格と多様な形や色が魅力で、日常使いに適しています。
南洋の海で育つ白蝶真珠は、大粒でゴージャスな輝きが特徴で、華やかな席での装いにぴったりです。
さらに、タヒチ産の黒蝶真珠は、深みのある黒を基調としながらも、様々な色が混じり合った神秘的な輝きが特徴で、フォーマルからカジュアルまで幅広いシーンで個性を引き立てます。
これらの種類ごとの特性を理解することで、用途や好みに合わせて真珠を選び、その美しさをより深く楽しむことができます。
さらに深掘り…本物の真珠の種類:特徴と選び方
本物の真珠には、主に以下の4つの種類があり、それぞれに異なる特徴と選び方があります。
まず、アコヤ真珠は本真珠とも呼ばれています。主に日本のアコヤ貝から採取される真珠です。一般的に「真珠」と聞いてイメージされる、小ぶりで真円に近い形をしており、きめ細かく上品な光沢が特徴です。
特に、その中でも最高品質とされる「花珠真珠」は、強い光沢と厚い巻き、そして傷が少ないことが評価基準とされています。
冠婚葬祭などのフォーマルな場に最適な、日本を代表する真珠と言えるでしょう。
次に、淡水真珠は、主に中国の湖や川などの淡水で養殖される真珠です。アコヤ真珠とは異なり、核を入れずに養殖されることが多いため、様々な形や色のバリエーションがあります。
アコヤ真珠に比べて安価で手に入りやすく、カジュアルな普段使いのアクセサリーとして人気があります。
白蝶真珠は、「真珠の女王」とも称される大粒の真珠で、主にオーストラリアやインドネシアなどの南洋で育つ白蝶貝から採れます。 平均サイズが10mmから15mmと大きく、ホワイト、シルバー、イエロー、そして特に希少なゴールデン系の色合いがあります。 その重厚な輝きと存在感から、パーティーなどの華やかな装いに最適です。
最後に、黒真珠は主にタヒチ産の黒蝶貝から採取される真珠で、「黒蝶真珠」とも呼ばれます。
深い黒を基調としながらも、グリーン、ブルー、パープルなど、見る角度によって様々な干渉色が見られるのが特徴です。
かつては葬儀などのフォーマルな場面で使われることが多かったですが、最近ではカジュアルなファッションにも取り入れられ、幅広いシーンで個性を引き立てるアイテムとして注目されています。
まとめ:賢く真珠を選び、日常を豊かに
この記事では、偽物パールの種類、本物との見分け方、そして本物の真珠の種類について詳しく解説しました。
これらの知識を習得することで、真珠選びの際に失敗するリスクを減らし、自信を持ってジュエリーを楽しむことができます。
本物の真珠は、その品質を「巻き」「照り」「形」「キズ」「色」「大きさ」の6つの要素で判断し、特に「巻き」は耐久性にも影響する重要な要素です。
カジュアルなシーンではイミテーションパールを、フォーマルなシーンでは本物の真珠を使い分けることで、真珠をあなたの日常に賢く取り入れ、装いを豊かにしてください。
真珠はデリケートな宝石なので、使用後は汗や化粧品を拭き取り、高温多湿を避けて保管するなど、適切なお手入れを行うことで美しい輝きを長く保つことができます。
真珠のお手入れはRITZ GLANDEへご相談ください
真珠は「生きている宝石」とも呼ばれるほど繊細で、その美しさを保つには適切なお手入れが不可欠です。
ご使用後に付着した汗や化粧品は、真珠の主成分である炭酸カルシウムを溶かし、表面に微細な凹凸を生じさせます。これにより光が乱反射し、真珠本来の「テリ」(輝きと透明感)が失われ、曇った外観になってしまうのです。
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