真珠(パール)のリフォームとは?その種類や方法を解説

真珠(パール)のジュエリーやルースをお持ちの方、なかなか愛用できず保管したままになってはいませんか?ロマンチックな美しさのある真珠をリフォームで再び輝かせて、手放せないジュエリーにしてみてはいかがでしょうか。

真珠(パール)とはどんな石?

白く無垢でロマンチックな輝きをもつ真珠。ネックレスや指輪、ピアスなど、さまざまなジュエリーアイテムとして愛用されています。真珠は6月の誕生石としてもおなじみですが、どのような特徴や効果をもつのでしょうか。

真珠(パール)の特徴

真珠は貝から採取できる宝石の一種です。天然の真珠には高い価値がありますが、現在ジュエリーとして流通している真珠の多くが養殖で作られたものです。主に装飾品として使用される真珠ですが、過去には薬の材料や顔料としても利用されていました。

白くて穏やかな輝きを持つことで知られる真珠ですが、貝の種類によってはピンクや、金に近い黄、茶色の真珠もあります。

真珠(パール)の効果

真珠には心を穏やかにしてくれる効果があるといわれています。辛いこともポジティブな経験に変えてくれて、前向きに挑戦し、良い結果をもたらしてくれるとされます。白い真珠は優しさ、純粋さの象徴で、ロマンチックな恋の気分を高めてくれます。

真珠は涙の象徴ともいわれ、ある国の女王が葬儀で身に着けたところ上流階級に広まり、葬儀でのアクセサリーとして一般的になったといわれています。真珠には守護力もあると考えられていて、海難に遭わないためのお守りとして船乗りや漁師にも愛用されてきました。

6月の誕生石

真珠は6月の誕生石です。石言葉には「純粋無垢」「健康」「長寿」、他にも「円満」「富」などの意味があります。宝石の女王ともいわれる真珠。気高さや気品を感じさせます。6月生まれの女性への贈り物にもふさわしいでしょう。

真珠(パール)の種類

真珠にも実はさまざまな種類があります。おなじみの白くて大きめの珠だけではなく、カラーのあるものも。

種類によって採れる場所や希少価値も変わってきます。お持ちの真珠やほしい真珠も、実は意外な種類かもしれません。

本真珠

イミテーションではない本物の真珠という意味。本来はアワビから採れた天然真珠のみを指していましたが、現在はアコヤ貝の真珠から淡水真珠まで指します。

天然真珠

天然の真珠貝によって作られた真珠のことです。人間の手を加えずに、偶然見つかったもののみを天然真珠といいます。

1920年代までは真珠といえばこの天然真珠のみでした。1万もの貝の中から1つしか見つからないとされ、貝を1つずつ切り開いて確かめる必要がありました。そのためダイヤモンドよりも価値が高かった時期もあったほどです。

養殖真珠

真珠貝やその他の貝を利用して、人の手を加えて作った真珠。フェイクではなく、成分や構造そのものは天然真珠と同じです。

母貝となる真珠貝の生殖巣に核を移植して真珠を形成させて作ります。養殖で希望の大きさに真珠を作ることも可能です。

南洋真珠(白蝶真珠)

シロチョウガイから作られた真珠です。オーストラリアやフィリピンなどで養殖され、輸出されています。日本では八重山列島で養殖されています。基本的に白色の真珠ですが、青みがかった色合いのものや、黄色・黄金がかった真珠も産出され、産地にもよって色合いが異なります。

黒蝶真珠(黒真珠)

主にタヒチで養殖されている、クロチョウガイから採れた真珠です。黒色やグレー系の真珠で、深みのある色合いが特徴的です。日本では八重山列島で、黒蝶真珠も養殖が行われています。

綺麗な球状をしている黒真珠は高価です。他の真珠に黒の着色を施して黒真珠としている製品もあるので、購入の際には見分ける必要があります。

マベ真珠

主に香港や台湾、奄美大島などで養殖されているマベガイから産出された真珠です。真円の核の移植が難しいため、半円の核で半球状の真珠が養殖で作られます。最近では技術向上により球状の養殖真珠も少数ですが作られるようになってきました。

淡水パール

イケチョウガイなどの淡水域で生息する貝から採れる真珠が淡水パールです。流通している淡水パールのほとんどが現在は養殖です。

外套膜片のみを使用して核を移植せずに養殖し、真円ではなくドロップ型や楕円に近い形などさまざまな形のパールが産出されます。色もオレンジや紫色など、変わった色のものも多くあります。

比較的安価で取引されており、小さいものはビーズとしても使用されています。個人のハンドメイドの材料としてもおなじみです。最近は核も養殖して10ミリを超えるの大粒の真珠も養殖されるようになってきました。

コンクパール

カリブ海に生息する巻き貝のピンク貝から作られた真珠です。このピンク貝から採れた真珠は珊瑚のようなピンク色をしています。他にも白、茶色、黄色の真珠ができることもあります。

ピンク貝は巻き貝のため、核を移植することは困難で養殖には向いていません。そのためコンクパールはほとんどが天然の真珠です。ピンク貝が食用にも重用されているため、非常に希少価値の高い真珠だといえます。

その他のパール

ハルカゼヤシガイから採れるメロパールも希少で、オレンジ系の色合いが特徴的です。その他の貝も真珠層を形成する貝であれば真珠を作ることが可能です。稀にシジミやアサリ、ホタテといった身近な貝でも真珠を形成することがあります。

真珠(パール)を使ってジュエリーリフォームをしたい

お持ちのパールジュエリーがあれば、ジュエリーリフォームで再び愛用できるアイテムにしてみませんか?身に着けてこそ、真珠の深い輝きが増すことでしょう。

以下の方法で真珠をジュエリーリフォームすることができます。好みのデザインで希望の用途に合うオリジナルのアイテムにも生まれ変わります。

お持ちの真珠(パール)ジュエリーでリフォーム

お持ちのパールジュエリーを指輪からイヤリングにしたい、ネックレスからブローチにしてみたいなど、他のアイテムにリフォームして生かすことができます。

指輪のサイズ変更をしたり、同じアイテムでデザインを現代風のものに変更したりといったリフォームも可能です。

お持ちの真珠の状態によっては希望のアイテムやデザインにするのが難しいケースもありますが、その真珠の輝きを生かせるオリジナルデザインでリフォームすることもできます。

真珠(パール)からリフォーム

真珠をルース(珠のみ)でお持ちの方も、ジュエリーリフォームでお好みのパールジュエリーに生まれ変わらせることが可能です。

特にどんなアイテムにしたい、という具体的なアイディアがない段階でも、真珠のルースの状態を見ながら、最適な形を探っていきます。

どんなアイテムにリフォームする?

真珠のジュエリーやルースをどのようなアイテムにリフォームすることができるのでしょうか。以下のようなアイテムの例があり、デザインもさまざま。多用途に楽しめますよ。

指輪

パールの指輪へのリフォームは特に人気があります。贈り物や大切な方から受け継いで大事にしまっていた真珠も、普段使いできるデザインの指輪に。

リング部分が細い指輪は現代風です。キズが目立たないよう埋込み型にするのも一つの手です。真珠の指輪は結納や婚約指輪にも向いています。受け継いだパールジュエリーを大切なパートナーに贈るのにもおすすめできます。

ネックレス

パールの指輪をネックレスにしたり、ネックレスのデザインを変えてリフォームしたり。真珠のネックレスもデザインはさまざまあります。

真珠の一粒もののネックレスにも存在感があります。指輪では大ぶりで使いづらかったという方も、ネックレスなら普段使いしやすいでしょう。他のジュエリーへリフォームし、余った真珠を複数個使ってネックレスやペンダントにするパターンもあります。

ピアス・イヤリング

ネックレスなどからピアスやイヤリングにしたり、真珠のピアスをイヤリングに変更したりといったリフォーム例もあります。

真珠はその一粒ずつだけでも耳元を華やかにしてくれます。揺れるピアスも可憐で人気があります。

ブレスレット

真珠は可愛らしいブレスレットにもなります。ネックレスを短くしてブレスレットにするのもいいですし、1個~複数個の真珠を使用してお好みのモチーフでリフォームするのにもおすすめです。

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真珠(パール)の取り扱い注意点

真珠は貝の生理的な働きにより、カルシウムとたんぱく質で形成されているデリケートな宝石です。他の宝石よりも慎重に扱わないと、寿命を縮めてしまいかねません。

以下で真珠の取り扱い方や注意点を確認しましょう。すでに真珠のジュエリーをお持ちの方や、これからルースで手に入れたいという方も必見です。

乾燥・湿気に注意

真珠は乾燥にも湿気にも弱い特徴を持ちます。冬場の乾燥で内側の水分が蒸発し、収縮することがあります。それを数年繰り返しているうちに割れることもあります。

日光や紫外線にも弱く、屋外や強い光源、赤外線ヒーターの前で長時間使っていると変色につながることも。

汗や水分など、湿気にも要注意です。湿気で膨張したり、水分を含んでカルシウムが流出したりし、劣化、変色の原因になります。気候の厳しい時期には長時間の着用は避けて、使用の度に柔らかい布などで軽く拭いて、乾燥・湿潤すぎない場所に保管しておきましょう。

酸にはとても弱い

真珠の約90%が炭酸カルシウムでできています。酸に触れると溶解してしまいます。変色・変形したり割れやすくなったりするので、酸性のものに触れないようにしましょう。

調理中には真珠の指輪は外しておきましょう。酢を使った料理や調味料には弱いです。ネックレスにジュースをこぼすなども避けたいシチュエーションです。

真珠のジュエリーを着用したままの入浴にも要注意。温泉や入浴剤の硫黄鉱泉で真珠がダメージを受けてしまいます。掃除の際の洗剤や、ヘアスタイリング時の整髪料にも気をつけてください

人の汗にも酸は含まれています。夏場の使用で汗を吸い、湿気と酸とが相まって光沢が薄れてしまいます。

傷つきやすいので衝撃には注意

ダイヤモンドの硬さを10とすると、ルビー・サファイアは9で水晶が7、真珠は3.5といわれます。真珠は指で押したぐらいでは凹みませんが、宝石の中でもかなり柔らかいといえます。

他のジュエリーと一緒に身に着けたり保管したりする際に、ジュエリー同士でぶつけてしまわないよう注意が必要です。硬い宝石とは別のジュエリーボックスに保管しておくことをおすすめします。

衝撃には弱いので、スポーツや激しい動きをする際には身に着けないのが無難です。人混みの中や忙しいときの動きにも気をつけましょう。

ネックレスの糸は1~2年に1回取り替える

人間の汗で真珠だけでなくネックレスの糸も劣化します。また、ネックレスの糸が汚れることで真珠の内部にも汚れが付着し、中から劣化する原因にもなります。

ネックレスの糸をそのままにしていると、思わぬタイミングで破損してしまうことも。真珠が数年で変色してしまうことも避けたいですね。真珠のネックレスの糸は購入したお店などで、1~2年に1回は取り替えてもらいましょう。

香水は先につける

真珠のネックレスや指輪を装着してから香水やオーデコロンを使用すると、真珠の劣化や変色の原因になってしまいます。香水を先につけてから真珠のジュエリーを身に着けるようにしましょう。

同様の理由でマニキュアや除光液、ヘアスプレー等にも要注意です。スタイリングが終わってから真珠のジュエリーを身に着け、帰宅したらすぐに外すように心がけてください。

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真珠の日々のお手入れ

パールの磨き

まとめ

真珠にはいろいろな種類があり、さまざまなアイテムで愛用できる宝石の一つでもあります。保管したままになっているパールジュエリーがあれば、リフォームで再び身に着けることを検討してみてください。

 

また、真珠はデリケートな宝石なので、保管や着用の際には取り扱いに注意して、長く愛用できるようにケアしてくださいね。

 
 
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