【トパーズ】11月誕生石|色や特徴のご紹介-手入れ方法を宝石の専門家が解説します

トパーズとは?意味・特徴・石言葉・種類・お手入れ方法をご紹介

トパーズについて詳しく解説いたします

トパーズは和名を「黄玉(おうぎょく)」と言い、その名の通り、イエロー系の宝石をイメージされることが多いかもしれません。

しかし、トパーズの原石は無色透明ですが、生成過程で含まれる不純物によってさまざまな色に変化します。そのため、ピンクや紫のトパーズも存在し、特にブルートパーズはよく知られています。産地によっても特徴的な色のトパーズが産出されるのが魅力です。

世界最大のトパーズ産地はブラジルで、無色、淡い青、黄色、オレンジなど多彩な色のトパーズが採れます。中でも、シェリー酒のような色合いのイエロー系トパーズは「インペリアルトパーズ」と呼ばれ、非常に人気が高いです。 パキスタンでは、オレンジ系のインペリアルトパーズやブルートパーズも産出されますが、天然のピンクトパーズが採れることで有名です。

天然のピンクトパーズは、オレンジ系のトパーズを加熱処理してピンク色にしたものよりも希少価値が高く、高値で取引されています。 ロシアはブルートパーズの主要産地として知られており、深みのある青いトパーズは特に高い価値があります。 アメリカでもユタ州やカリフォルニア州を中心に、金色から希少なブルーまで多様なトパーズが産出されています。

トパーズは11月の誕生石で、同じく11月の誕生石にはシトリンがあります。シトリンはイエロー系の色合いが特徴的ですが、トパーズとは異なる鉱物です。 かつてはシトリンがトパーズの代用品として流通していた歴史もあるため、購入の際には注意が必要です。

トパーズの石言葉は「誠実」です。持ち主の感性や直感力を高め、曖牲な状況をはっきりさせてくれるパワーストーンとしても親しまれています。仕事や恋愛でチャンスを引き寄せ、自分に自信を持って前に進みたい時や人間関係に悩んでいる時のお守りとしても重宝されます。

トパーズはモース硬度が8と比較的硬い宝石ですが、特定の方向に割れやすい「劈開(へきかい)」という性質を持っています。そのため、強い衝撃や急激な温度変化には注意が必要です。

トパーズの種類・色の違い

トパーズはその名前から黄色系の宝石をイメージしがちですが、実際には様々な色合いを持つ宝石です。これは、無色透明なトパーズの原石が、生成過程で含まれる不純物の種類や、加熱処理、放射線処理などの人工的な処理によって様々な色に変化するためです。

スイスブルートパーズ

スイスブルートパーズは、明るく鮮やかな青色が特徴のトパーズです。このスイスブルーの透明感のある色合いは、スカイブルートパーズよりも濃い青色で、まるでスイスの澄んだ空を思わせるような美しさがあります。

トパーズに電子線照射やガンマ線照射、そして加熱処理を施すことで、この濃い青色を引き出しています。この処理によって、天然では非常に希少なブルートパーズが、より多くの人々に手にとっていただけるようになりました。

ロンドンブルートパーズ

ロンドンブルートパーズは、ブルートパーズの中で最も深く、濃い青色をしているのが特徴です。

その名前は、グレーがかったロンドンの空の色に似ていることに由来します。無色透明のトパーズに放射線照射と加熱処理を施すことで、この独特のロンドンブルーの色合いが引き出されます。深海や森を思わせる落ち着いた色味は、上品で洗練された印象を与え、ジュエリーとして幅広い年代の方に人気があります。

ピンクトパーズ

ピンクトパーズは、その名の通りピンク色のトパーズを指します。

天然のピンクトパーズは非常に希少で、オレンジ系のトパーズを加熱処理することでピンク色に変化させたものが多く流通しています。特にパキスタン産の天然ピンクトパーズは希少価値が高く、高値で取引されています。

美しいピンクトパーズのネックレスは、可愛らしさだけでなく上品な印象も与え、幅広い世代に人気です。ロンドンブルーのトパーズとはまた異なる魅力があります。

インペリアルトパーズ

インペリアルトパーズは、シェリー酒のようなイエローからオレンジの色合いが特徴的なトパーズの一種です。

この名前は、かつてブラジルの皇帝ドン・ペドロ2世に献上されたことに由来するといわれています。その美しい色合いと希少性から、トパーズの中でも特に高い価値があるとされ、古くから多くの人々を魅了してきました。

インペリアルトパーズは、深みのある色合いと輝きが特徴で、ネックレスなどのジュエリーに加工されると、上品で存在感のある輝きを放ちます。ロンドンブルートパーズのような落ち着いた色合いとは異なり、華やかで暖かみのある印象を与えます。

トパーズのお手入れ方法と注意したいこと

トパーズの輝きを長く保つためには、日頃のお手入れが重要です。 ここではお手入れ方法やNG行動を解説していきます。

石鹸水とぬるま湯で洗浄

トパーズは普段使いのジュエリーであれば、着用後に乾いた柔らかい布で優しく拭くことで、皮脂や汗、化粧品などの表面の汚れを取り除くことができます。これにより、トパーズ本来の輝きが損なわれるのを防ぎます。

より念入りな洗浄が必要な場合は、洗面器にぬるま湯を溜め、低刺激性の中性洗剤を溶かして石鹸水を作ります。この石鹸水にトパーズを浸し、柔らかいブラシで軽くこするようにして汚れを落としましょう。洗浄後は、洗剤が残らないようにしっかりと水ですすぎ、清潔な柔らかい布で水分を完全に拭き取ることが大切です。水分が残ると、水垢や曇りの原因になることがあります。

超音波洗浄やスチーム洗浄はNG

トパーズはモース硬度8と比較的硬い宝石に分類されますが、特定の方向に割れやすい「劈開(へきかい)」という性質を持っているため、取り扱いには注意が必要です。

超音波洗浄器は、超音波の振動によって宝石の汚れを浮かせるものですが、この強い振動がトパーズの劈開性に影響を与え、内部にひび割れが生じる恐れがあります。そのため、超音波洗浄は避けてください。

また、トパーズは熱にも弱い性質があります。特に高温や急激な温度変化にさらされると、内部が破損したり、色が変わったりする危険性があります。 例えば、イエローやブラウン系のトパーズは、長時間の熱や日光にさらされることで色が退色してしまうことがあります。 スチーム洗浄は高温の蒸気を使用するため、トパーズの破損や退色の原因となる可能性があるので、使用しないようにしましょう。

OHタイプと呼ばれる種類のトパーズは、比較的退色しにくいとされていますが、Fタイプのトパーズは退色しやすい傾向にあります。 トパーズの美しい輝きを長く保つためにも、超音波洗浄やスチーム洗浄は避け、適切な方法でお手入れすることが大切です。

他のジュエリーや宝石とは一緒に保管しない

トパーズはモース硬度が8と比較的硬い宝石ですが、特定の方向に割れやすい「劈開(へきかい)」という性質を持つため、保管方法には特に注意が必要です。

ダイヤモンド(モース硬度10)やルビー、サファイア(モース硬度9)といった硬度の高い宝石と一緒に保管すると、トパーズの表面に傷がついてしまう恐れがあります。一方で、サンゴ(モース硬度3)、琥珀(モース硬度2~2.5)、真珠(モース硬度2.5~4.5)のようにトパーズよりも硬度が低いジュエリーと一緒に保管した場合、トパーズがそれらを傷つけてしまう可能性もあります。 複数の宝石がぶつかり合うことで、互いの美しさを損ねてしまうのは避けたいものです。

トパーズのジュエリーを保管する際は、仕切りのある宝石箱で個別に収納するか、柔らかい布製の袋に一つずつ入れて保管するようにしましょう。 また、高温多湿な環境や直射日光が当たる場所も避けて、湿気の少ない引き出しやタンスの中など、紫外線の当たらない場所で保管することが推奨されます。

まとめ

11月の誕生石であるトパーズは、その豊富なカラーバリエーションが魅力です。和名では「黄玉」と呼ばれますが、無色透明の原石から、不純物や加工によってピンク、ブルー、イエロー、オレンジなど多様な色合いに変化します。特に、シェリー酒のような色合いのインペリアルトパーズは希少価値が高いとされています。

産地によっても特徴的なトパーズが産出され、ブラジルは世界最大の産地として知られています。また、パキスタンからは天然のピンクトパーズ、ロシアからは深い青色のブルートパーズが産出されるなど、それぞれの土地の個性が光ります。 同じ11月の誕生石であるシトリンとトパーズは、見た目が似ていますが異なる種類の宝石です。シトリンはクォーツの一種で、イエローからオレンジ系の色合いが特徴とされています。かつてはトパーズの代用品として扱われたこともありましたが、現在ではそれぞれが独立した宝石として認識されています。

トパーズはモース硬度8と比較的硬い宝石ですが、特定の方向に割れやすい「劈開」という性質や、熱や紫外線に弱い特性があります。そのため、日常での着用時や保管時には注意が必要です。例えば、直射日光に長時間さらされると色が褪せる可能性があるため、日光の当たらない場所での保管が推奨されます。また、他の硬い宝石と一緒に保管すると傷つく恐れがあるため、個別に保管することが大切です。

お手入れの際は、ぬるま湯と中性洗剤を使った洗浄が適切ですが、超音波洗浄やスチーム洗浄は破損の原因となるため避けましょう。

トパーズの石言葉は「誠実」「友情」「希望」「成功」などで、持ち主の感性や直感力を高め、目標達成や人間関係の円満をサポートするパワーストーンとしても親しまれています。 心惹かれる輝きを持つトパーズを長く愛用するためには、これらの特性を理解し、適切に取り扱うことが大切です。

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