琥珀の手入れ方法とは?特徴や注意点を紹介

琥珀の特徴

琥珀(アンバー)は厳密にいうと石や鉱物ではなく、木の樹脂が固まって石化したものです。主に白亜紀以前の岩石から採掘される宝石で、太古の樹脂が高い圧力や温度を受けて固まり、現在の琥珀として知られる形になります。

鉱物に匹敵するくらいの硬さがありますが、元は植物由来のものなので他の宝石と比べるとデリケートです。扱い方や保管方法にもいくつか注意点があるので以下で見ていきます。

琥珀は「琥珀色」「アンバー色」といった言葉でイメージされるように、黄色からオレンジの、あるいは褐色をした宝石が一般的です。実際には薄い黄色のものから黒っぽいものまで、さまざまな色の琥珀があります。

珍しい色の琥珀としては、赤いチェリーアンバー、青のブルーアンバー、緑のグリーンアンバーが挙げられます。色の珍しい琥珀は高い価値で取引されます。特にブルーアンバーは紫外線の下で青く発光する特徴があり、価格も高いです。なお、「ブラックアンバー」と呼ばれる宝石はジェットの一種で、厳密には琥珀の一種ではありません。

琥珀には虫や植物、鳥の羽が入ったものもあります。木の樹脂だったため、これらが入り込んで固まった琥珀も産出されます。きれいな形で虫などが入っている琥珀も高値で取引されています。

琥珀の主な産地はロシアで、現在流通している琥珀の9割はロシアで採掘されたものです。バルト海近辺が主な産地として知られています。その他、ドミニカではブルーアンバーが採掘されます。

琥珀の取り扱い方法・保管方法&注意点

琥珀は鉱物ではないため、宝石の中でも特にデリケートです。琥珀やそのジュエリー、アクセサリーを手に入れたら、長く愛用できるように取り扱いには気をつけたいものです。身に着けたり保管したりする際は以下の点に注意してください。

非常に柔らかい石のため注意

琥珀の硬度は、モース硬度2.0から2.5といわれています。モース硬度ではダイヤモンドを10としていて、ルビーやサファイアが9。真珠が3~4です。代表的な宝石と比較するとかなり柔らかい石だということがわかります。

わかりやすいもので例えると、琥珀の硬さは人間の爪ぐらいだともいわれています。尖ったものに触れただけで傷がつくぐらいの柔らかさですね。

※モース硬度とは「引っ掻いた時のキズの付きやすさ」であり「割れやすい、叩いて壊れやすい」という基準ではありません。

温泉やサウナはNG

温泉やサウナ、プールに入る際は琥珀のジュエリーは外してください。化学成分に弱いので、温泉の成分やプールの消毒で琥珀の色が変色する可能性があります。琥珀が劣化し、傷がついたり割れやすくなったりする可能性も高いです。

琥珀は比較的汗には強いですが、それでも大量の汗にさらされると変質する場合があります。サウナや炎天下での外出などの際も注意が必要です。

琥珀が汗で汚れたときは、柔らかい布で優しく拭き取ってください。メガネのお手入れ用の布のように柔らかい素材のものがおすすめです。汚れが気になる場合は真水で流して軽く洗うか、柔らかい布を水で湿らせて拭くと、琥珀にダメージを与えずにお手入れすることができます。

化学物質に注意

ヘアスプレーやコロンなど、化学物質が琥珀に付着しないように注意が必要です。化学物質の作用で琥珀が変色したり劣化したりする恐れがあります。

お出かけ前のスタイリングの際に先にジュエリーを着けてしまうと、スタイリング剤が琥珀についてしまいやすいので気をつけてください。全てのスタイリングが終わってからジュエリーを装着するようにしましょう。

帰宅した際も、スタイリング剤を落としたものが付着するのを避けるため、先にジュエリーを外すようにすると安心です。

必ず個別で保管

琥珀をジュエリーボックスで保管する際は、他の硬度の高い宝石やジュエリーと一緒にならないようにしましょう。ボックス内で区分けができるなら個別で保管して、他の石との接触による傷つきを防ぎます。

区分けがない場合は琥珀を1個ずつ柔らかいジュエリーポーチに入れるか、柔らかい布に包んで保管しましょう。空気に触れないよう透明のジッパー式の袋に入れて、さらにその上からジュエリーポーチまたは布で覆うようにすると、ジュエリーの金属部分の劣化も防ぐことができます。

琥珀のお手入れ方法

それではここから、琥珀のお手入れ方法について見ていきます。デリケートな宝石なので、いくつか注意したい点があります。基本的なところさえ押さえていれば、あまり神経質になる必要はありません。

超音波洗浄はしない

ジュエリー用の超音波洗浄機やメガネ用の超音波洗浄機で洗える宝石もありますが、琥珀は超音波洗浄で割れてしまう恐れがあるので絶対に使わないでください。破損を回避できても、変質や変色、劣化につながります。

琥珀やそのジュエリーに付いてしまった汚れが気になる場合は、以下のお手入れ方法を試してみてください。それでも落ちない場合や気になる場合は、お買い求めになったお店か専門店に相談しましょう。

オリーブオイルなどで磨く

琥珀の光沢を保つために、柔らかい布で乾拭きした後にオリーブオイルで磨くことをおすすめします。まずはぬるま湯で汚れを洗い、柔らかい布で水分を拭き取ります。その後の仕上げとしてオリーブオイルで磨くと、琥珀の輝きが元通りになります。

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家庭で出来る琥珀のお手入れ方法

家庭でできる簡単なお手入れ方法を確認しましょう。気をつけたいポイントさえ押さえれば、ご自分でできるケアでも十分に琥珀の輝きを保つことができます。 

ぬるい石鹸水で洗浄

琥珀を洗浄する際は、ぬるま湯で作った石鹸水で洗浄します。石鹸は中性洗剤を使用すると、琥珀へのダメージが少ない状態で洗うことができます。

細かい部分の汚れは、石鹸水の中で絵筆を使って落とします。強くこすったり、爪で引っかいたりしないようにしましょう。

洗った後は柔らかい布でしっかり拭く

琥珀を洗った後は柔らかい布でしっかり乾拭きします。水分が残ったままの自然乾燥だと、琥珀を劣化させてしまいかねません。強くこすらない程度に、水分を拭き取ってください。

まとめ

琥珀は宝石の中では特に柔らかく、装着や保管、お手入れの際にはいくつか気をつけなければならない点があります。とはいえ特に難しいお手入れ方法は必要なく、ポイントを押さえるだけで琥珀の輝きを長持ちさせることができます。手に入れた琥珀やそのジュエリーを大切に扱って、ぜひとも長く愛用してください。

 
 
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